一条工務店のうるケアは後悔する？評判と費用を徹底解説

一条工務店の家を検討する中で、「うるケア」という魅力的な設備に心惹かれている方も多いのではないでしょうか。

特に、冬の乾燥対策として全館を加湿してくれるなんて、とても快適そうですよね。 ただ、実際に導入した人のリアルな評判はどうなのか、さらぽかとどっちが良いのか、気になる点はたくさんあると思います。

もしかしたら、うるケアは本当にいらないのでは？という疑問や、湿度上がらないといったトラブル、カビの心配、そして導入費用や電気代はいくらかかるのかという具体的なデメリットまで、失敗や後悔のない家づくりのためには、知っておきたいことが山積みです。

この記事では、うるケアが標準で付いてくるのか、夏は快適に過ごせるのか、後付けは可能なのか、そして万が一の時のために説明書のどこを確認すべきか、といった皆さんのあらゆる疑問に、分かりやすくお答えしていきます。

一条工務店うるケアの基本性能と選択肢

• さらぽかとどっちを選ぶべきか
• グランスマートでは標準仕様なのか
• 導入費用と月々の電気代はいくら？
• 夏の除湿はできない点に注意
• システムの後付けはできないのか

さらぽかとどっちを選ぶべきか

一条工務店の家づくりで多くの方が悩むのが、うるケアと「さらぽか」のどちらを選ぶかという点です。この二つは残念ながら同時に採用することができないため、ご自身のライフスタイルに合わせて慎重に選ぶ必要があります。

まず、どちらを選ぶかの大きな判断基準は、「どの季節の快適性を最も重視したいか」という点にあります。

• 冬の乾燥対策を優先したい場合：うるケアがおすすめです。
• 夏のジメジメ対策と涼しさを優先したい場合：さらぽかが適しています。

うるケアは、ご存知の通り全館を加湿するシステムで、特に暖房で乾燥しがちな冬にその真価を発揮します。面倒な給水やお手入れが不要な点は、他の加湿器にはない大きな魅力です。

一方、さらぽかは、床暖房の配管に冷水を流す「床冷房」と、デシカント式の強力な「全館除湿機能」を組み合わせたシステムです。これにより、梅雨時や夏でも家全体をカラッと爽やかな状態に保つことができます。

それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。

機能	うるケア	さらぽか
主な目的	全館加湿（冬の快適性）	全館除湿・床冷房（夏の快適性）
メリット	・メンテナンスフリー<br>・低コスト（初期/ランニング）<br>・静音性が高い	・強力な除湿力<br>・自然で心地よい涼しさ<br>・洗濯物が乾きやすい
デメリット	・除湿機能はない<br>・加湿能力に限界がある	・導入、維持コストが高い<br>・定期的なフィルター掃除が必要
採用可能商品	多くのシリーズで採用可能	グランスマート、アイスマートのみ

このように、ご自身が家で過ごす時間の中で、どの季節の悩みを解決したいかを考えることが、後悔のない選択への第一歩となります。

グランスマートでは標準仕様なのか

うるケアが全ての家でオプション扱いなのか、それとも標準で付いてくるのかは気になるところですよね。 一条工務店のラインナップの中で、「グランスマート」を選んだ場合は、うるケアが標準仕様として搭載されています。つまり、追加の費用を支払うことなく、この全館加湿システムの快適性を手に入れることができるのです。

一方で、グランスマート以外のシリーズ、例えば「アイスマート」や「グランセゾン」、「アイスマイル」や「ハグミー」などを選択した場合は、うるケアはオプション扱いとなります。もちろん、これらのシリーズでもオプションとして追加することで、うるケアを導入することは可能です。

このため、家づくりの打ち合わせの際には、ご自身が検討している商品シリーズでうるケアが採用できるのか、そしてその場合は標準仕様なのか、それともオプションで追加費用が必要になるのかを、営業担当の方へ最初に確認しておくのが良いでしょう。

導入費用と月々の電気代はいくら？

快適な設備を導入する上で、やはり気になるのがコスト面です。うるケアは、その導入費用とランニングコストの両方で、非常に優れたコストパフォーマンスを誇ります。

まず、オプションとして導入する場合の初期費用ですが、約10万円が目安となっています。ただ、これはあくまで定価であり、一条工務店が実施するキャンペーンのタイミングによっては、この費用が無料になるケースも少なくありません。家づくりの契約時期によって条件は変わるため、お得な機会を逃さないようにしたいですね。

そして、日々の暮らしに関わるランニングコスト、つまり電気代も驚くほど安価です。 一条工務店の公式サイトによると、うるケアを24時間連続で運転させても、1ヶ月あたりの電気代は約300円とされています。これは、一般的な加湿器を複数台稼働させることを考えると、破格の安さと言えます。

比較対象として、さらぽかの場合は、導入費用が家の坪数によって変動し、一般的に数十万円の初期投資が必要です。月々の電気代も、床冷房と除湿機能を本格的に使用する夏場には1万円を超えることもあります。

項目	うるケア	さらぽか
初期費用（オプション）	約10万円 （キャンペーンで無料の場合も）	約50万円～ （35坪の場合の目安）
月々の電気代	約300円	約3,000円～15,000円 （季節・使い方による）

これらのことから、初期費用も日々の電気代もできるだけ抑えたい、と考える方にとって、うるケアは非常に魅力的な選択肢となります。

夏の除湿はできない点に注意

うるケアは冬の乾燥対策の強い味方ですが、一つ大きな注意点があります。それは、加湿に特化したシステムであるため、夏の湿気を取り除く「除湿機能」は搭載されていないということです。

日本の夏や梅雨の時期は、湿度が高くジメジメとした不快な日が続きます。この湿気対策については、うるケアを導入した場合は、エアコンの除湿（ドライ）機能を使って対応することになります。

幸い、一条工務店の家は非常に高い気密性と断熱性を誇るため、リビングなどに設置した一台のエアコンを効率よく稼働させるだけで、家全体の湿度をある程度コントロールすることが可能です。多くの場合、複数の部屋で同時にエアコンをフル稼働させる必要はありません。

ただ、さらぽかに搭載されているデシカント方式の除湿システムは、空気をカラッとさせる能力が非常に高いことで知られています。

そのため、エアコンの除湿機能では物足りないと感じる方や、夏のベタつく空気がとにかく苦手という方は、うるケアのこの特性を理解した上で、どちらのシステムがご自身のライフスタイルに合っているかを検討する必要があります。

システムの後付けはできないのか

「実際に住んでみて、やっぱり冬の乾燥が気になるからうるケアを追加したい」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、残念ながら、うるケアは家が完成した後に「後付け」することはできません。

その理由は、うるケアが単独の家電製品ではなく、家の換気システム「ロスガード90」と一体化して組み込まれる設備だからです。給水や排水の配管、そしてシステム本体が、家の壁や基礎の部分に関わってくるため、建築工事と同時に設置する必要があるのです。これは、床冷房と除湿機能を持つ「さらぽか」も同様で、後から追加することは不可能です。

このため、うるケアを採用するかどうかの決断は、家づくりの設計段階で完了させておかなければなりません。 後から「やっぱりあっちにしておけば良かった…」と後悔しないためにも、一条工務店が提供している「宿泊体験」の機会などを活用するのがおすすめです。

実際にうるケアやさらぽかが設置された家に一晩泊まってみることで、その効果や使い心地を肌で感じることができます。カタログのスペックだけでは分からないリアルな快適性を体感し、ご自身の家族にとって最適な選択をしてくださいね。

一条工務店うるケアの評判と注意点

• ユーザーによるリアルな評判まとめ
• 湿度が上がらない時の原因と対策
• カビの発生リスクとメンテナンス方法
• 考えられるデメリットとうるケアはいらない説
• 説明書で確認すべきエラー表示

ユーザーによるリアルな評判まとめ

うるケアを実際に使用している方々の声は、良い点と少し気になる点、両方の意見が見られます。導入を検討する上で、これらのリアルな評判は非常に参考になります。

ポジティブな評判

多く聞かれるのは、やはり「メンテナンスの手間が全くない」という点への高い評価です。 一般的な加湿器のように、毎日重いタンクに給水したり、定期的にフィルターを掃除したりする必要がないことは、日々の家事の負担を大きく軽減してくれます。

「スイッチを一度入れたら、シーズンが終わるまで何もしなくて良いのが本当に楽」という声が、そのメリットを物語っています。

また、「冬でも喉がカラカラになるような極端な乾燥がなくなった」「運転音がとても静かで、寝室の近くにあっても全く気にならない」といった、基本的な性能に対する満足の声も多数寄せられています。

ネガティブな評判

一方で、最も多く聞かれるのが「加湿能力の限界」に関する意見です。 「真冬の特に乾燥する時期は、うるケアだけでは快適とされる湿度40%に届かないことがある」という声は少なくありません。

このため、「結局、リビングや寝室では個別に加湿器を併用している」という方もいらっしゃいます。

また、ごく稀なケースですが、「導入して5年ほどで故障してしまい、修理に費用がかかった」といった口コミも見られます。住宅設備である以上、故障のリスクがゼロではない点は心に留めておく必要があるかもしれません。

これらの評判から、うるケアは「完璧な湿度管理を全自動で行う装置」というよりは、「何もしなくても冬の過乾燥を防いでくれる、非常に手軽で便利な基本設備」と捉えるのが良さそうです。

湿度が上がらない時の原因と対策

「うるケアを運転させているのに、どうも部屋の湿度が上がらない…」そんな時には、いくつかの原因が考えられます。故障を疑う前に、まずは以下の点を確認してみてください。

考えられる原因

1. 加湿設定の問題 リモコンの加湿設定が「標準」や「少なめ」になっていませんか。外が非常に乾燥している日には、設定が弱いと加湿量が追い付かないことがあります。
2. ロスガードのフィルター汚れ うるケアは換気システムの一部です。大元であるロスガードのフィルターがホコリなどで目詰まりしていると、家全体の換気量が低下し、加湿された空気がうまく循環しなくなります。
3. 家の間取りや環境 大きな吹き抜けがあったり、頻繁に窓を開けて換気したりすると、加湿された空気が外に逃げやすくなり、結果として湿度が上がりにくくなります。
4. 経年劣化や不具合 前述の通り、長年使用している場合（特に5年以上）、内部の部品の劣化や、水道水に含まれるカルキ（ミネラル分）が固まって詰まり、正常に機能していない可能性も考えられます。

試せる対策

湿度が上がらないと感じたら、まずはリモコンの加湿設定を「多い」に変更してみましょう。次に、ロスガード本体の給気フィルターと排気フィルターが汚れていないかを確認し、汚れている場合は掃除をしてください。

これらの基本的な対策を試しても状況が改善しない場合は、何らかの不具合が発生している可能性があります。

その際は、ご自身で解決しようとせず、一条工務店のアフターサポートに連絡し、専門のスタッフに点検を依頼するのが最も確実で安全な方法です。

カビの発生リスクとメンテナンス方法

加湿器と聞くと、気になるのが「カビ」の発生リスクですよね。お手入れを怠った加湿器の内部は、雑菌やカビの温床になりやすいと言われています。しかし、うるケアはその点について、カビが発生しにくいよう工夫された設計になっています。

その秘密は、フルオートの自動洗浄機能にあります。 うるケアは、1日に1回、加湿ユニットの内部に残っている水を全て自動的に排水します。長時間、同じ水を溜めたままにしないことで、雑菌が繁殖するのを防いでいるのです。

そして排水が終わると、ロスガードのクリーンな風がユニット内部を通り抜けてしっかりと乾燥させます。この「自動排水」と「自動乾燥」のサイクルにより、カビの発生リスクを大幅に低減しているわけです。

このような仕組みのため、うるケアは基本的に「メンテナンスフリー」とされています。ユーザーが日常的に行う掃除やお手入れは必要ありません。

ただ、前述の通り、大元であるロスガード90本体のフィルター類は、定期的な清掃が推奨されています。このフィルターが汚れていると家全体の空気の流れが悪くなり、うるケアの性能にも間接的に影響を与えかねません。

快適な空気環境を保つためにも、ロスガードのフィルターメンテナンスだけは忘れずに行いましょう。

考えられるデメリットとうるケアはいらない説

多くのメリットがある一方で、うるケアにはいくつかのデメリットも存在します。この点が、「うるケアはいらない」という意見につながることがあります。

導入してから後悔しないために、デメリットもしっかりと理解しておきましょう。

考えられる主なデメリットは、以下の3点です。

1. 加湿能力に限界がある ポジティブな評判の裏返しになりますが、うるケア単体で家中の湿度を常に50～60%といった理想的な状態に保つことは難しい、というのが現実です。特に外気の湿度が極端に低い真冬などには、加湿能力が追い付かず、物足りなさを感じる可能性があります。
2. 夏の除湿機能がない これも繰り返しになりますが、うるケアはあくまで加湿専用のシステムです。夏場の湿気対策は、別途エアコンの除湿機能に頼ることになります。さらぽかのように、何もしなくても家全体がカラッとする快適さを求める方には、この点が大きなデメリットに感じられるかもしれません。
3. 部屋ごとの細かな湿度調整ができない うるケアは「全館」を一律で加湿するシステムのため、「リビングはしっかり加湿したいけれど、洗濯物を干している部屋は加湿したくない」といった、部屋ごとのオン・オフや強弱の調整はできません。

これらのデメリットから、「どうせ加湿器を併用するなら、うるケアはなくても良いのでは？」「高性能な加湿器を各部屋に置く方が、細かく湿度を管理できて快適だ」という考え方が出てくるわけです。

「何もしなくても、ある程度の乾燥は防げる」という手軽さとコストの安さを取るか、「初期投資や手間をかけてでも、完璧な湿度管理を目指す」か。どちらの価値観を優先するかで、うるケアの評価は大きく変わってきます。

説明書で確認すべきエラー表示

通常は静かに運転しているうるケアですが、リモコンのランプが点滅している場合は、何らかの異常を知らせるサインです。慌てずに、まずは状況を確認しましょう。

実際にうるケアを使用しているユーザーの口コミでは、「加湿ランプが点滅して、しばらくすると運転が止まってしまう」といった事例が報告されています。

このような異常が発生した場合、基本的には給水や排水が正常に行われていない可能性があります。 例えば、冬場の冷え込みで給水管が凍結してしまったり、排水経路に何らかの問題が起きたりしているケースが考えられます。

取扱説明書には、こうした異常時のランプの表示パターンや、基本的な対処法が記載されているはずです。もしランプが点滅したら、まずは説明書でその表示が何を意味するのかを確認してみてください。

ただ、口コミの中には「説明書を見ても、点滅に関する詳しい記載が見つからなかった」という声もあります。もしご自身で原因が特定できない、または対処が難しいと感じた場合は、無理に操作を続けるのは避けましょう。

速やかに一条工務店のアフターサポート窓口へ連絡し、状況を説明して指示を仰ぐのが最も安全で確実です。

まとめ：一条工務店うるケアを選ぶべき人

この記事では、一条工務店の全館加湿システム「うるケア」について、様々な角度から解説してきました。最後に、うるケアを選ぶべき人はどんな人なのか、重要なポイントをまとめます。

• うるケアは冬の乾燥対策、さらぽかは夏の除湿と床冷房が主な目的
• 両方のシステムを同時に採用することはできない
• グランスマートの家ではうるケアが標準仕様として搭載される
• オプションの場合の費用は約10万円だがキャンペーンで無料になることも
• 月々の電気代は約300円と非常に経済的で家計にやさしい
• 建築後の後付けはできないため新築の計画時に決断が必要
• 最大のメリットは給水や掃除が不要なメンテナンスフリーであること
• デメリットは加湿能力に限界があり真冬は加湿器の併用も視野に入れる点
• 夏の除湿機能はないためエアコンでの湿度管理が必須となる
• 評判は「手軽で快適」という声と「加湿能力が物足りない」という声に分かれる
• 湿度が上がらない時は設定やフィルター、経年劣化による故障の可能性を確認
• 自動で排水・乾燥を行うためカビの発生リスクは低い設計
• 「いらない」という意見は完璧な湿度管理を求める人から出やすい
• リモコンランプの点滅など異常時は無理せずアフターサポートへの相談が推奨される
• コストと日々の手軽さを重視し、冬の過度な乾燥を最低限防ぎたい人に最適な設備