一条工務店の対水害住宅の注意点|金額や何メートルの浸水まで大丈夫か

一条工務店の耐水害住宅に興味を持ちつつも、「本当に必要なのか？」「どんなデメリットがあるのか？」と気になっていませんか？

この記事では、「一条工務店 耐水害住宅 デメリット」と検索してたどり着いた方に向けて、ハグミーやアイスマイル、グランスマートなどの各商品ラインでの対応状況や制約、スタンダードタイプが何メートルまで対応しているかなどを詳しく紹介していきます。

また、実際にかかる金額や、玄関ドア・窓の種類に関する制限、さらには浮上タイプに対応できないケースが多いダンジュのような規格住宅の注意点なども解説。

水害に強い家におすすめのハウスメーカーを探している方にとっても、他社との比較材料として役立つはずです。

耐水害住宅のメリットとあわせて、見落としがちなデメリットを知ることで、より納得のいく家づくりを進めていきましょう。

項目	内容	補足・注意点
対応商品	グランスマート、ハグミー、アイスマイル、ダンジュなど	浮上タイプ非対応の商品あり
浮上タイプの採用条件	敷地四隅に係留装置が設置可能であること	狭小地や変形地では不可の場合あり
スタンダードは何メートル？	平屋0.7m、2階建て1.0m、3階建て1.2m	それ以上の水深は浮上タイプで対応
窓の種類	開き窓のみ使用可能	引き違い窓は防水性の観点から使用不可
玄関ドア	中空パッキン付き専用ドア	デザインや色の選択肢が限られる
ハグミー	スタンダードタイプのみ対応	間取りや外観の自由度に制限あり
アイスマイル	スタンダード対応・浮上非対応	浸水リスクが高い地域では不向き
ダンジュ	浮上タイプの採用が難しい	係留装置設置スペースが不足しがち
追加金額	スタンダード約8,800円/坪、浮上約22,000円/坪	総額100〜150万円の追加費用になることも
外構への影響	係留装置や設備高設置が必要	庭・駐車場などの設計に制限が出る
間取りへの影響	装置設置のため制約がある	希望するレイアウトが難しいケースあり
メンテナンス	定期点検・交換が必要	維持費が発生する可能性あり
性能の劣化	経年で防水・密閉性が低下する	定期的な点検が必須
安全の限界	想定以上の洪水では対応しきれない	避難行動が前提となる
他社比較	選択肢が多いとは言えない	水害に強い家におすすめのハウスメーカーも要検討

一条工務店耐水害住宅の注意点

• グランスマートで採用できるか？
• ハグミーは対応している？
• アイスマイルは対象外なのか？
• スタンダードタイプは何メートルまで？
• ダンジュの採用条件も確認
• 金額はどのくらいかかる？

スタンダードタイプは何メートルまで？

スタンダードタイプの耐水害住宅が対応できる浸水深は、建物の階数によって異なります。一般的に、平屋であれば約0.7メートル、2階建てなら1.0メートル、そして3階建てでは最大1.2メートルまでとされています。これは、水位がそれぞれの基準値を超えるとスタンダードタイプの効果が薄れ、建物への浸水リスクが高まることを意味します。

そのため、地域のハザードマップを確認し、万が一の大雨や洪水時に想定される水位がこれらの基準を超える可能性がある場合には、より強力な対策である浮上タイプの採用を検討する必要があります。浮上タイプは水深5メートルまで対応可能で、建物そのものが浮かび上がる仕組みとなっているため、より高い安全性を確保できます。

スタンダードタイプでは、床下注水ダクトという仕組みが活用されます。これは、一定の水位になると床下に水を引き込み、建物に重さを持たせることで浮力に対抗するものです。この方法により建物が浮き上がるのを防ぐ効果はありますが、排水や乾燥などの工程が必要になるため、洪水後のメンテナンスに時間と手間がかかるという点には注意が必要です。

また、注水された水は建物の基礎に設けられた水抜き穴から排水される設計になっていますが、完全に乾燥させるには日数がかかる場合もあります。とくに梅雨時期や湿度の高い季節では乾燥作業が長引く可能性があり、その間は床下の通気確保や湿気対策をしっかり行う必要があります。事前にこうした工程を把握しておくことで、万が一の際にも冷静に対応できるでしょう。

グランスマートで採用できるか？

一条工務店の人気シリーズ「グランスマート」では、耐水害住宅の仕様を導入することが可能です。高性能な外観と快適な居住性で注目されているグランスマートですが、すべての耐水害仕様に対応しているわけではありません。採用できるかどうかは、建築プランや敷地条件、また各家庭の設計内容によって異なります。

例えば、浮上タイプの採用には建物の四隅に係留装置を設置する必要がありますが、この係留装置の設置には一定のスペースが必要です。そのため、隣家との距離が近かったり、敷地形状が特殊だったりする場合は対応が難しくなるケースもあるのです。また、建物の大きさや間取りによっても可否が分かれるため、単純に「グランスマートだから可能」というわけではありません。

さらに、浮上タイプかスタンダードタイプかによって、耐えられる浸水深も変わります。地域のハザードマップや過去の浸水履歴をもとに、どちらのタイプが適しているのかを見極めることが重要です。耐水害住宅を希望するのであれば、最初のプランニング段階から営業担当や設計士としっかり相談し、可能かどうかを早めに判断してもらうのが安心です。

ハグミーは対応している？

ハグミーでは、耐水害住宅の中でもスタンダードタイプに限って対応が可能となっています。これは、建物が浮上しないタイプで、一定の浸水深までならば家の内部への水の侵入を防ぐことができる設計です。浮上タイプのように建物自体が持ち上がる仕様には対応していないため、浸水への耐性には上限があります。

具体的な対応浸水深については、建物の階数に応じて異なります。平屋であればおよそ0.7メートル、2階建てであれば約1.0メートルまでが耐えられる深さの目安です。これを超えるような大規模な水害が予想される地域では、スタンダードタイプでは不安が残る場合もあるため、ハザードマップなどで事前に確認しておくことがとても重要です。

また、ハグミーは規格住宅のため、自由設計に比べて設計の変更が難しいという点も理解しておく必要があります。耐水害仕様を追加することで、窓や玄関ドアの種類に制限が出たり、間取りの自由度が下がることもあります。こうした制約により、デザインや使い勝手に妥協が必要になる可能性もあるため、採用前にしっかりと情報収集し、自分たちの希望と照らし合わせて検討することが大切です。

アイスマイルは対象外なのか？

アイスマイルシリーズでも、耐水害住宅のスタンダードタイプには対応しており、ある程度の水害対策を講じることができます。ただし、浮上タイプには対応していないため、万が一の大規模な洪水に備えたいという方にとっては物足りなく感じる可能性があります。特に、近年の気候変動による異常気象で浸水リスクが高まっている地域では、より高度な対策を講じることが望ましいかもしれません。

アイスマイルは一条工務店が展開する規格住宅のひとつで、コストパフォーマンスに優れている点が大きな魅力ですが、その分、設計の柔軟性が少ないという特徴があります。このため、耐水害仕様を導入するにあたっても、窓の配置や種類、玄関ドアの選択肢などに制限が生じることがあります。例えば、水密性を高めるために採用される開き窓しか使えない場合や、特定の防水ドアに限定されてしまうこともあり、デザイン性や使い勝手に影響が出ることもあるのです。

そのため、洪水リスクが高いエリアに建築を予定している方は、アイスマイルでどこまでの対策が可能なのかを慎重に確認し、必要に応じてアイ・スマートやグランスマートなど、より対応力の高いシリーズへの切り替えも検討すると良いでしょう。最終的には、ライフスタイルや予算、土地の条件を総合的に判断し、自分たちにとってベストな選択肢を選ぶことが大切です。

ダンジュの採用条件も確認

「ダンジュ」という商品名は一条工務店の公式資料には明記されていないものの、実際のユーザーや展示場ではその名で言及されるケースがあるようです。このシリーズは特にコンパクトかつ機能的な住まいを志向した設計であるため、他のシリーズと比べて耐水害仕様の導入にいくつかの制約が生じやすいとされています。

特に注意すべきなのが、浮上タイプの耐水害仕様を採用する際に必要な「係留装置」の設置条件です。敷地の四隅にスペースが十分確保できなければ、この装置を設けることができず、結果として浮上タイプを選べなくなることもあります。また、隣接する建物との距離が近い場合や、変形地、狭小地などでは設置が難しくなる可能性が高まります。

さらに、建物の配置や向き、敷地に対する余白の取り方にも影響されるため、プランニングの段階で詳細な敷地調査と条件確認が求められます。たとえば、係留装置は建物の構造と一体的に設計されるため、後から変更することが非常に難しく、初期の設計段階で採用可否を見極める必要があります。

そのため、「ダンジュ」での建築を検討している方は、耐水害住宅の仕様を導入したい旨を早めに伝えたうえで、展示場の担当者や設計士と具体的な話を進めていくのが得策です。希望する暮らしやエリアの水害リスクと照らし合わせながら、実現可能かどうかを丁寧に確認していきましょう。

金額はどのくらいかかる？

耐水害住宅の導入はオプションとして扱われており、選択する仕様によって費用が大きく異なります。スタンダードタイプの耐水害仕様を選んだ場合、坪単価はおおよそ8,800円となっており、30坪の住宅では約26万円の追加費用となります。一方、より高度な対策である浮上タイプでは、坪単価は約22,000円に跳ね上がり、同じ30坪の住宅では約66万円の追加投資が必要になります。

しかし、実際にはこれらの費用に加えて、耐水害住宅の機能を発揮するために不可欠な仕様がいくつかあります。たとえば、防水性や気密性を高めるために、窓をトリプルガラスに変更する必要があるケースも多く、これだけでも数十万円の追加費用がかかります。玄関ドアや給排水の逆流防止装置など、細かな部分での仕様変更も重なってくるため、最終的な費用は予想より高額になりやすいのです。

実際、耐水害住宅に関する仕様を一通り採用した場合、オプション費用の合計は100万円を超えることも珍しくありません。さらに、外構の設計変更やエアコン室外機の架台を高所に設置するための工事などが必要になるケースもあり、状況によっては総額が150万円を超えることもあります。これらの費用は住宅ローンに組み込めるかどうかも含めて、あらかじめ資金計画に組み込んでおくことがとても大切です。

耐水害仕様の導入は確かに安心感をもたらすものですが、予算とのバランスを見ながら冷静に判断することが求められます。家族構成や立地条件、地域の水害リスクなどを総合的に考えたうえで、自分たちにとって必要なレベルの対策を選ぶことが失敗しないポイントになります。

一条工務店の耐水害住宅の不便な点

• 窓の種類に制限がある理由
• 玄関ドアの選択肢が少ない？
• 外構や間取りへの影響は？
• 耐水害住宅のメリットとの比較
• 他の水害に強いハウスメーカー
• 採用前に知っておきたい注意点

窓の種類に制限がある理由

耐水害住宅では、建物内部への浸水を徹底的に防ぐために、窓の防水性が非常に重要な要素とされています。そのため、一般的な住宅で広く使用されている引き違い窓は、水密性の確保が難しく、原則として使用できないケースが多いです。代わりに、水圧に強く、隙間の少ない構造を持つ開き窓が採用されるのが一般的です。

開き窓は水密性に優れる一方で、見た目や開閉方法に好みが分かれることがあります。たとえば、外に向かって開く設計が多いため、網戸との併用が難しい場合や、雨の日に開けると室内に雨水が入りやすいという点が気になる方もいます。また、開閉スペースが必要になるため、家具の配置やカーテンの設計にも制約が出ることがあります。

さらに、デザインや通風性を重視している方にとって、開き窓の選択肢が限られていることは大きなデメリットに感じることがあるでしょう。特に、採光を取り入れたい南向きの大きな窓などでは、希望するサイズや形状が実現できない場合もあるため、設計段階での相談が非常に重要です。

また、防水仕様の窓はガラスの厚みやフレームの強度が高くなるため、重さが増し、開閉のしやすさに影響が出ることもあります。将来的なメンテナンスやガラスの交換費用も通常より高くなる傾向があるため、長期的なコストも考慮する必要があります。このように、耐水害住宅では性能優先の設計が求められるため、窓の選択肢には一定の制限がかかることを前提に計画を立てましょう。

玄関ドアの選択肢が少ない？

耐水害仕様を導入することで、玄関ドアの種類やデザインは大きく制限される傾向にあります。これは、玄関からの浸水を防ぐために、高い水密性と気密性を確保する必要があるためです。標準のドアでは水圧に耐えられず、浸水の原因となる可能性があるため、専用に設計された中空パッキン付きの玄関ドアが採用されるのが基本です。

この中空パッキンとは、ドアの周囲に設けられた気密・防水性能の高いゴム状の素材で、水圧がかかったときにもしっかりと密閉できる構造となっています。しかしその構造上、一般的な住宅のような多彩なデザインや装飾が施された玄関ドアを選ぶことが難しくなります。

また、カラーバリエーションも限られており、濃い色や木目調のような外観を好む方にとっては選択肢が少ないと感じることもあるでしょう。玄関は家の「顔」とも言える大切な部分なので、見た目にもこだわりたいというニーズがある中で、この仕様上の制限は悩ましいポイントになります。

さらに、ドア自体の厚みや構造の特殊性から、ドアハンドルや鍵の位置にも独自のルールがあり、通常のオプションとは異なる仕様となっていることがあります。そのため、玄関ドアにこだわりを持つ方や、外観デザインとの一体感を重視したい方は、設計段階でどのようなドアが採用可能かをしっかりと確認しておくことが重要です。

このように、耐水害仕様を採用する場合は、見た目よりも性能重視の選択を求められるケースが多くなります。機能性を最優先とした上で、自分たちの理想とするデザインとのバランスをどこに取るかが、大きな検討課題になるでしょう。

外構や間取りへの影響は？

浮上タイプを採用する場合には、敷地内の四隅に専用の係留装置を設置する必要があり、この装置が大きく外構計画に影響を与える要因になります。係留装置は建物が浮上した際にその位置を固定する役割を果たしますが、これを安全に機能させるためには、十分な設置スペースと周囲の障害物に対する考慮が不可欠です。その結果として、外構のデザインにおいては自由度が減少し、意図した構成が実現しづらくなることがあります。

さらに、耐水害仕様の一環としてエアコン室外機や蓄電池、パワーコンディショナーなどを通常より高い位置に設置する必要があり、これらの設置スペースや配線計画も外構と密接に関わってきます。例えば、架台を設置することで通路や庭のスペースが狭くなることがあり、植栽や駐車場のレイアウトにも影響が及ぶ場合があります。

間取りにも少なからず制約が発生します。係留装置の配置や重量バランスを考慮して建物の配置を調整する必要があるため、窓の位置や出入口の配置、さらには屋外と接する部屋の設計にまで影響を与えるケースもあります。特に敷地が狭小であったり、変形している場合は、希望した間取りや庭づくりが難しくなる可能性が高まります。

このように、浮上タイプを採用することで外構・間取りの自由度は低下し、設計や施工に追加の工夫が必要になります。また、外構工事にかかる予算も増加する傾向にあり、全体のコストにも大きく影響します。耐水害性能を優先するか、デザイン性や使い勝手を重視するか、自分たちの価値観に応じたバランスを見つけることが重要です。

耐水害住宅のメリットとの比較

耐水害住宅は、洪水や浸水といった自然災害から住まいを守るための強力な対策として注目されています。特に浮上タイプの仕様では、水深が5メートルにも達する大規模な水害にも耐えられる設計が施されており、安全性の面では非常に高い評価を受けています。しかしながら、このような高度な対策には相応のコストがかかることも事実です。

浮上タイプの耐水害住宅は、建物が実際に浮き上がって被害を回避するという特性上、専用の係留装置や二重基礎構造が必要になります。これにより、建築コストは通常の住宅に比べて大幅に増加します。また、採用できるデザインや間取りに制約が出ることも多く、特に外構計画や設備配置においては柔軟性を欠く場面も少なくありません。

一方、スタンダードタイプの耐水害住宅は、建物を浮かせることなく、一定の水深までであれば床下や室内への浸水を防ぐ設計がなされています。コスト面でも比較的抑えやすく、トータルの費用対効果を考慮したときに、導入しやすい仕様であるといえるでしょう。ただし、対応可能な浸水深に限界があるため、水害リスクが特に高い地域では十分な安心を得られない場合もあります。

このように、耐水害住宅には「安全性」と「費用」、「設計の自由度」という複数の要素が密接に関係しており、どこに重きを置くかによって選択が大きく変わります。地域のハザードマップや過去の災害履歴をもとに、水害リスクを正確に把握した上で、必要なレベルの対策を選ぶことが重要です。また、将来的な維持管理やリセールバリューまで視野に入れて総合的に判断することが、後悔しない家づくりにつながります。

他の水害に強いハウスメーカー

水害対策に力を入れているのは一条工務店だけではありません。他にも多くの大手ハウスメーカーが、自然災害に強い住宅の開発と提供を進めています。たとえば、セキスイハイムでは独自のボックスラーメン構造により高い耐震性と耐久性を実現し、さらには床下の通気や排水に配慮した構造で浸水リスクの軽減を図っています。

また、パナソニックホームズでは、高強度の鉄骨構造を活かした住宅が特徴で、防災に関する独自の評価基準を用いた「災害に強い家づくり」を展開しています。これらのメーカーは、水害対策に加えて地震や台風など複合的なリスクにも対応しているため、総合的な防災性能を重視したい方にとっては魅力的な選択肢となるでしょう。

さらに、ミサワホームや住友林業、ヘーベルハウスなども水害リスクの軽減に向けた取り組みを行っており、それぞれに異なる構造や仕様、提案力があります。メーカーによって強みとするポイントは異なるため、住宅展示場などで実際に話を聞いたり、資料を取り寄せて比較検討することが重要です。

比較する際には、防水構造だけでなく、設置できる住宅設備や保証体制、災害発生時の対応サポートなどもあわせて確認しておくと安心です。住宅選びにおいて水害対策を優先したいと考えている方は、各社のアプローチの違いをよく理解し、ライフスタイルや土地条件に合った最適な住宅を選ぶようにしましょう。

採用前に知っておきたい注意点

耐水害住宅は確かに心強い選択肢ではありますが、「完全に安全を保証するものではない」という点を理解しておく必要があります。たとえ耐水害仕様を導入していたとしても、想定を超える大雨や洪水が発生した場合には、被害を受けるリスクがゼロになるわけではありません。災害発生時には、住宅の性能を過信せず、必ず自治体や行政機関の避難指示に従うことが大前提です。

また、耐水害住宅も経年とともに性能が低下する可能性がある点にも注意が必要です。防水パッキンの劣化、床下注水ダクトの不具合、逆流防止弁の詰まりなど、部品単位での摩耗や不具合が発生することがあります。これらを放置したままだと、本来の性能が発揮されない可能性もあります。

加えて、定期的な点検やメンテナンスが必要であることも忘れてはなりません。特に、見えにくい床下部分や配管まわり、屋外設備の固定状態など、年に一度は専門業者によるチェックを受けることで、万が一の際の備えをより確実にすることができます。

さらに、メンテナンスの記録をしっかりと残しておくこともおすすめです。これは、将来の売却時や災害時の保険申請などにも役立つ可能性があります。導入前に「どのような点検が必要か」「維持費はどれくらいかかるか」といった要素まで見積もっておくことで、後々の後悔を減らすことにもつながります。

耐水害住宅は非常に有効な防災対策ですが、建てたあとも継続して手をかけることが求められる商品です。その点を踏まえて、安心と安全のバランスを保てるような住まいづくりを心がけましょう。

一条工務店 耐水害住宅 デメリットを把握して後悔を防ぐための要点まとめ

• グランスマートは敷地条件により浮上タイプが採用できない場合がある
• ハグミーではスタンダードタイプのみ対応し設計の自由度が下がる
• アイスマイルは浮上タイプ非対応で水害リスクの高い地域では不向き
• スタンダードタイプは最大1.2mまでの浸水対応に限られる
• 浮上タイプは敷地四隅に係留装置が必要で狭小地では制限がある
• 耐水害仕様の追加で窓やドアのデザインに制限がかかる
• 引き違い窓が使えず、採光や通風計画に影響することがある
• 玄関ドアは防水優先のため選べるデザインが限定的になる
• 外構計画に制約が出やすく、自由な庭や駐車場設計が難しくなる
• 設備の高所設置により外観や動線に工夫が必要となる
• メンテナンスが定期的に必要で維持管理コストが発生する
• 耐水害仕様のフル導入でオプション費用が100万円を超える可能性がある
• 経年劣化による性能低下のリスクがある
• 災害時には避難が前提で住宅だけに頼るのは危険
• 他社と比較するとデザインの自由度や初期費用で不利な点がある