一条工務店はリフォームできない？理由と対処法を徹底解説！

一条工務店で建てた自慢のお家。「そろそろ暮らしに合わせてリフォームしたいな」と考えていませんか？でも、いざ情報を集め始めると「一条工務店では思うようなリフォームができない」なんて評判を目にすることがあって、少し不安になりますよね。

特に、ご家族の成長に合わせた間取り変更ができるのか、構造に関わる壁の撤去や階段の移設は可能なのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。また、性能の良い窓や、もっと快適な風呂への交換を考えても、費用が高いという話や、そもそも他社では断られてしまうケースもあると聞き、一歩踏み出せずにいるかもしれません。

公式のリフォームセンターに相談した方が良いのか、思い切って他社を探すべきか、あるいは建て直しまで視野に入れた方が良いのか…どうすれば後悔なく理想の暮らしを実現できるのか、悩んでしまうのも無理はありません。

この記事では、そんなあなたの「どうしよう？」という気持ちに寄り添いながら、一条工務店のリフォームにまつわる様々な疑問を、一つひとつ丁寧に解き明かしていきます。

なぜ一条工務店のリフォームはできないと言われるのか

• 構造上の制約から間取り変更は困難
• 耐力壁が理由で壁の撤去はできない？
• 全館床暖房が影響する風呂の交換
• 専用部材が必要になる窓のリフォーム
• 移設が難しい一条工務店の階段

構造上の制約から間取り変更は困難

「子供が大きくなったから部屋を分けたい」「リビングをもっと広くしたい」といった間取り変更は、リフォームの中でも特に希望が多いものですよね。ただ、一条工務店の家では、この間取り変更が少し難しいケースがあるんです。

なぜなら、一条工務店の多くは「2×4（ツーバイフォー）工法」や「2×6（ツーバイシックス）工法」という、壁で建物を支える構造（パネル工法）を採用しているからです。日本の昔ながらの木造住宅が柱で支える「在来工法」なのに対し、パネル工法は壁全体で地震の揺れを受け止めるため、耐震性が非常に高いというメリットがあります。

しかし、その強さの反面、建物を支えている重要な壁（耐力壁）を簡単に取り払ったり、大きな窓を新しく設けたりすることができない、という制約が生まれます。どの壁が耐力壁にあたるのかは、専門家が図面をしっかり確認しないと判断できません。

そのため、一般的なリフォーム会社に相談しても、「構造的にどこまで触って良いか分からない」という理由で、間取り変更を伴う大がかりな工事は断られてしまうことがあるのです。

耐力壁が理由で壁の撤去はできない？

前述の通り、一条工務店の家の強さを支えているのが「耐力壁」です。この壁をむやみに撤去してしまうと、家全体の耐震性が著しく低下し、大きな地震が来たときに倒壊する危険性さえあります。ですから、リフォームにおいて壁を一枚なくすだけでも、非常に慎重な判断が求められるのです。

もちろん、全ての壁が耐力壁というわけではありません。間仕切り壁のように、構造上の強度とは関係ない壁であれば撤去できる可能性はあります。

しかし、問題は、どの壁が耐力壁で、どの壁がそうでないかを正確に見極めることです。これには、建築時の詳細な図面が不可欠になります。もし図面が手元にない場合、一条工務店に問い合わせて入手する必要がありますが、これには時間や費用がかかることも考えられます。

このような理由から、他社のリフォーム業者はリスクを避けるために「壁の撤去は難しいです」と回答することが多く、結果として「一条工務店では壁のリフォームができない」というイメージにつながっているようです。

全館床暖房が影響する風呂の交換

一条工務店の大きな魅力の一つが「全館床暖房」ですよね。冬でも家中が暖かく、快適な暮らしを支えてくれる素晴らしい設備です。しかし、この床暖房が、お風呂のリフォームを考える際には少し厄介な存在になることがあるんです。

一条工務店の床暖房は、床下に温水が流れるパイプを張り巡らせる仕組みになっています。このパイプは、多くの場合、お風呂の洗い場の床下にも設置されています。そのため、ユニットバスをまるごと交換しようとすると、この床暖房のパイプを一度撤去したり、傷つけないように特別な工事をしたりする必要が出てきます。

さらに、この温水パイプは、一つの階でいくつかのゾーンに分かれてはいるものの、基本的には「一筆書き」のようにつながっています。リフォーム業者の知識や技術が不足していると、「お風呂の床暖房を止めると、リビングや洗面所など、同じゾーンの床暖房が全て使えなくなる」と説明されることもあるようです。

技術的には、お風呂の部分のパイプを切り離して、残りの部分をうまく接続し直すことで対応できる可能性はあります。ただ、これは高い技術力が求められ、将来的な水漏れのリスクも伴うため、多くの業者にとっては敬遠されがちな工事なのです。

専用部材が必要になる窓のリフォーム

「窓からの日差しをもっと取り入れたい」「デザイン性の高い窓に変えたい」といったご希望もあるかもしれませんね。しかし、一条工務店の窓のリフォームにも、特有の難しさがあります。

一条工務店は、家の断熱性や気密性を非常に重視しており、窓にも高性能なオリジナルの製品（専用部材）を使用しています。例えば、断熱性能が高い樹脂サッシや、特殊なコーティングが施された複層ガラスなどがこれにあたります。

これらの窓は、一般的な建材市場では流通していません。つまり、リフォームで窓を交換しようと思っても、同じものを手に入れるには一条工務店に依頼するしかないのです。

他社のリフォーム会社が一般的なメーカーの窓を取り付けようとしても、サイズが合わなかったり、取り付け部分の仕様が異なっていたりして、うまく収まらないことがあります。無理に取り付けたとしても、家の自慢であったはずの気密性や断熱性を損なってしまう可能性が高いです。

このような背景から、窓の交換は一条工務店の公式リフォームサービスを利用するのが基本となり、「他社ではリフォームできない」と言われる一因になっています。

移設が難しい一条工務店の階段

暮らしの変化に合わせて、「階段の位置を変えて、リビングを広くしたい」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、階段のリフォームは、家全体の構造に関わる非常に大がかりな工事であり、特に一条工務店の家では慎重な検討が必要です。

階段は、単に上下階を移動するための通路というだけではありません。建物の強度を保つための重要な構造体の一部となっていることが多いのです。特に、壁で家を支えるパネル工法の家では、階段周りの壁が耐力壁になっているケースが少なくありません。

もし階段を移設するとなれば、元の階段とそれを取り囲む構造体を撤去し、新しい場所に再び安全な強度を持つ階段を設置する必要があります。これには、綿密な構造計算と再設計が不可欠です。

また、階段の位置を変えるということは、1階と2階両方の間取りに大きな影響を及ぼします。床を剥がし、壁を取り払い、場合によっては床暖房の配管にも手を入れる必要があるかもしれません。

これだけの規模の工事になると、費用も時間もかかり、技術的にも非常に高度なレベルが求められます。そのため、多くのリフォーム会社では対応が難しく、「階段の移設は現実的ではない」と判断されることが多いのです。

一条工務店でリフォームできない場合の対処法とは

• 公式のリフォームセンターに相談する
• 他社に依頼する際の注意点とは？
• リフォームにかかるおおよその費用
• 相場より高いと言われる理由を解説
• 他社施工のリアルな評判をチェック
• 最終手段としての建て直しも検討

公式のリフォームセンターに相談する

「やっぱり一条工務店の家は、公式のサービスに頼むのが一番なのかな？」そう考えたときに窓口となるのが、一条工務店のオーナー向けリフォームサービス「i-リフォーム」です。

メリット：保証と安心感

最大のメリットは、何と言っても「安心感」です。家の構造や仕様を建てたメーカー自身が一番よく理解していますから、技術的な問題で断られることはまずありません。オリジナルの床暖房や専用部材を使った窓などのリフォームも、問題なく対応してもらえます。

また、工事後も一条工務店のアフターサービスや保証が継続される点も大きな魅力です。家の性能を損なうことなく、安心してリフォームを任せられるのは嬉しいポイントですよね。

デメリット：費用と自由度

一方で、デメリットとしてよく挙げられるのが「費用」と「自由度」です。純正の部材を使い、しっかりとした管理体制のもとで工事を行うため、費用は一般的なリフォーム会社に比べて高くなる傾向があります。

また、使える設備や建材が一条工務店のオリジナル品や提携メーカー品に限られるため、「好きなブランドのキッチンを入れたい」「このデザインのタイルを使いたい」といった自由なリフォームは難しいかもしれません。提案されるプランの幅が狭いと感じる方もいらっしゃるようです。

他社に依頼する際の注意点とは？

費用を抑えたい、あるいはもっと自由にデザインを選びたい、という場合には、一条工務店以外のリフォーム会社に依頼するという選択肢が浮上します。ただし、これにはいくつかの重要な注意点があります。

一条工務店の施工実績があるか

まず最も大切なのは、依頼する会社に「一条工務店の家のリフォーム実績」が豊富にあるかどうかです。前述の通り、一条工務店の家は構造や設備が特殊です。これらの特性を理解していない業者が安易に工事を行うと、家の性能を損なったり、後々トラブルになったりする可能性があります。業者選びの際には、必ず過去の施工事例などを確認させてもらいましょう。

保証が切れるリスクを理解する

他社でリフォームを行った場合、その工事に関わる部分の「一条工務店からの保証」は基本的に無効になると考えておく必要があります。例えば、外壁の工事を他社で行えば、雨漏りに関する保証は対象外になります。どこまでのリスクを受け入れられるかを、事前によく考えておくことが大切です。

公式リフォームと他社リフォームの比較

比較項目	i-リフォーム（一条工務店公式）	他社リフォーム会社
費 用	高くなる傾向	抑えられる可能性がある
保 証	継続される	対象外になる（工事箇所以外も影響する場合あり）
自由度	低い（純正品・提携品が中心）	高い（様々なメーカーから選べる）
安心感	非常に高い（構造を熟知）	業者による（実績豊富な業者選びが必須）
対応業者	一条工務店のみ	施工可能な業者は限られる

リフォームにかかるおおよその費用

リフォームを考える上で、やはり一番気になるのは費用ですよね。一条工務店の家のリフォーム費用は、工事の内容や規模によって大きく異なりますが、一般的なリフォームに比べて高くなる可能性があることは念頭に置いておくと良いでしょう。

例えば、キッチンやお風呂などの水回りの交換は、設備のグレードにもよりますが100万円から300万円程度が目安です。外壁のメンテナンス（ハイドロテクトタイルの補修やシーリングの打ち替えなど）も、100万円を超えるケースは少なくありません。

間取り変更を伴うような大規模なリフォームになると、壁の撤去や補強、床暖房の再敷設など、特殊な工事が必要になるため、500万円から1,000万円以上かかることも考えられます。

もちろん、これらはあくまで目安の金額です。正確な費用を知るためには、必ず複数の会社から見積もりを取ることが大切です。一条工務店の「i-リフォーム」と、一条工務店の施工実績が豊富なリフォーム会社、最低でも2～3社から相見積もりを取り、工事内容と金額をじっくり比較検討することをおすすめします。

相場より高いと言われる理由を解説

「どうして一条工務店のリフォームは高いの？」という疑問を持つ方は少なくないようです。これには、いくつかの明確な理由が考えられます。

第一に、家の性能を維持するための「特殊な工事」が必要になる点です。例えば、高気密・高断熱の性能を損なわないように壁や窓の工事を行ったり、全館床暖房のシステムに手を入れたりするには、専門的な知識と技術が求められます。これらの特殊な作業には、当然ながら追加のコストが発生します。

第二に、「専用部材」の使用です。窓や外壁、床材など、一条工務店オリジナルの部材は一般市場で手に入らないため、必然的に仕入れ価格が高くなります。これを交換・補修するには、定価に近い価格で購入しなければならないケースもあるのです。

第三に、公式リフォームである「i-リフォーム」の場合、工事後の保証やアフターサービスまで含んだ価格設定になっていることも一因でしょう。長期的な安心感という付加価値が、価格に反映されていると考えることができます。

これらの理由から、単純な価格競争にはなりにくく、結果として「相場より高い」と感じられることが多いのです。

他社施工のリアルな評判をチェック

「実際に他社でリフォームした人はどうだったんだろう？」と、経験者の声が気になりますよね。インターネット上の口コミやブログなどを調べてみると、様々な評判が見つかります。

成功例・満足度の高い声

「何社か相談した中で、一条工務店の家に詳しいリフォーム会社に出会えた」「保証が切れるリスクは理解した上で、予算内で希望通りのキッチンを入れられて満足」「図面をしっかり読み解いて、構造に影響のない範囲で素敵な間取りを提案してくれた」といった、良い業者に巡り合えて成功したという声は確かに存在します。

これらのケースでは、施主側も業者任せにせず、自分たちでしっかり情報収集し、リスクを理解した上で判断しているという共通点があるようです。

失敗例・後悔の声

一方で、「『大丈夫です』と言われたのに、工事後に不具合が出た」「結局、専門知識がなくて途中で工事がストップしてしまった」「安さだけで選んだら、断熱性能が落ちて冬が寒くなった」といった後悔の声も残念ながら見られます。

これらの評判から分かるのは、業者選びがリフォームの成否を大きく左右する、ということです。価格の安さだけでなく、一条工務店の家に対する知識と経験、そして誠実な対応をしてくれるかどうかを、しっかりと見極めることが何よりも大切になります。

最終手段としての建て直しも検討

この記事では、一条工務店の家をリフォームする方法について解説してきました。ここまで読んでいただくと、一条工務店のリフォームは「不可能ではないけれど、多くの制約があり、費用も高額になりがち」ということがお分かりいただけたかと思います。

• 一条工務店のリフォームは不可能ではないが制約が多い
• 理由は独自のパネル工法や専用部材にある
• 耐力壁の存在が間取り変更を難しくする
• 全館床暖房の配管が水回りリフォームに影響する
• 窓や外壁タイルは市販品との互換性が低い
• 保証の継続を望むなら公式のi-リフォームが基本
• i-リフォームは安心感があるが費用は高めの傾向
• 他社に依頼すると費用を抑えられる可能性がある
• ただし他社施工の場合は保証が切れるリスクを伴う
• 一条工務店の施工実績が豊富なリフォーム会社を選ぶことが鍵
• リフォーム費用は特殊な工事が必要なため高額になりがち
• 築年数が20年を超えている場合などは建て替えを提案されることもある
• 大規模リフォームの費用と建て替え費用を比較検討する視点も必要
• 必ず複数社から見積もりを取り比較検討することが大切
• 最終的にどこに依頼するかはメリット・デメリットを理解した上で判断する