一条工務店のメンテナンス費用は高い？30年間の総額を解説

一条工務店の家を建てたい、あるいはすでに建てたけれど、将来のメンテナンス費用がどれくらいかかるか気になっていませんか。「一条工務店のメンテナンス費用は高い」という話を聞いて、不安に感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。

この記事では、そんなあなたの疑問にお答えします。

一条工務店のメンテナンス費用は30年でいくらですか？という具体的な疑問から、家の10年目までのメンテナンス費用はいくらですか？といった短期的なコスト、さらには人気のハイドロテクトタイルの10年点検での費用や、一条工務店のロスガードの費用は？といった個別の設備についても詳しく掘り下げていきます。

また、他社との比較を通じて、一条工務店の費用が本当に高いのかを検証し、具体的なメンテナンススケジュールや10年後の保証内容、気になる保証期間の一覧も明らかにします。

特に重要な10年点検でのシロアリの扱いや、シロアリメンテナンスの必要性、そしてアフターサービスが24時間対応なのかどうかも含めて、網羅的に解説します。一条工務店のメンテナンスは無料ですか？というストレートな疑問にも、しっかりお答えしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

一条工務店のメンテナンス費用は高い？総額を解説

一条工務店のメンテナンス費用は30年でいくらですか？

「一条工務店の家で30年間暮らすと、メンテナンス費用は一体いくらになるの？」というのは、最も気になるポイントの一つですよね。

複数の情報を総合すると、30坪程度の一般的な住まいの場合、30年間にかかるメンテナンス費用の合計は、およそ270万円から330万円程度が見込まれます。この金額には、後述する太陽光システムや全館換気システム「ロスガード」、外壁のシーリング、床暖房などのメンテナンス費用が含まれています。

「300万円もかかるの？」と驚かれるかもしれませんが、これはあくまで長期的な視点での総額です。月々に換算すると約7,500円から9,200円の積み立てをしていくイメージになります。

この費用の大部分は、設備の交換時期が集中する15年目以降に発生する可能性が高いと考えられます。したがって、新築当初から計画的に費用を準備しておくことが、安心して暮らし続けるための鍵となりそうですね。

家の10年目までのメンテナンス費用はいくらですか？

それでは、入居してから最初の10年間では、どれくらいの費用が必要になるのでしょうか。

実は、一条工務店の住まいは、最初の10年間で高額なメンテナンス費用が発生するケースは比較的少ないと考えられます。その理由は、耐久性の高い部材が標準的に使われていることと、手厚い保証制度があるためです。

例えば、10年目には専門スタッフによる無料点検が実施されます。このタイミングで、家の健康状態をしっかりチェックしてもらえます。さらに、住宅の耐久性に大きく関わるシロアリ対策として、10年目に無償で「シロアリ予防工事」を実施してくれるのは、他社にはない一条工務店の大きな魅力と言えるでしょう。

もちろん、全く費用がかからないわけではありません。全館換気システム「ロスガード」のフィルター交換や、ご自身で設置した家電の修理・交換など、日々の暮らしに関わる細かな出費は発生します。しかし、家の構造や基本性能に関わる部分で、10年以内に大きな出費を強いられる心配は少ないと言えそうです。

費用は高いのか他社と比較する

「一条工務店のメンテナンス費用」と聞くと、漠然と「高い」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、長期的な視点で他社の一般的な住宅と比較すると、むしろ経済的である可能性が高いのです。

その最大の理由は、メンテナンス頻度と費用が大きく異なる「外壁」と「屋根」にあります。一般的な住宅で多く採用されるサイディング外壁やスレート屋根は、およそ10年ごとに再塗装や補修が必要となり、その都度100万円単位の費用がかかることも珍しくありません。

一方で、一条工務店の標準仕様であるタイル外壁は、塗装が不要で非常に高い耐久性を誇ります。そのため、高額な再塗装費用がかからず、長期的なコストを大幅に削減できるのです。

項目	一条工務店（ハイドロテクトタイル）	一般的な住宅（サイディング）
初期費用	やや高めの場合がある	比較的安価
10年ごとの塗装	不要	約100万～200万円
シーリング補修	30年目に約68万円程度	10年ごとに実施
60年間の総費用	約68万円（30年目のみ）	約700万円以上

このように、初期費用だけで判断するのではなく、数十年単位でかかる「トータルコスト」で比較することが、賢い家づくりのポイントになります。一条工務店の家は、まさに「建ててからお金のかかりにくい家」の一つの答えと言えるかもしれませんね。

一条工務店のロスガードの費用は？

一条工務店の快適な室内環境を支える全館換気システム「ロスガード90」ですが、こちらもメンテナンス費用がかかる設備の一つです。

ロスガードのメンテナンス費用は、大きく分けて「セルフメンテナンスで交換する消耗品」と「専門業者による本体や部品の交換」の2種類があります。

セルフメンテナンスの費用

ご自身で定期的に交換が必要なのは、主に各種フィルター類です。

• 給気フィルター：3ヶ月～6ヶ月ごと
• 排気フィルター：1年ごと
• 防虫袋：6ヶ月ごと

これらの消耗品を定期的に購入する必要があり、年間でおよそ1万円前後の費用がかかると考えておくと良いでしょう。ただし、一条工務店では引き渡し時に10年分の交換用フィルターをもらえるキャンペーンを実施していることもあるため、最初の10年間はこの費用を抑えることが可能です。

本体・部品の交換費用

ロスガード本体や内部の部品にも寿命があります。

• 本体の交換: 耐用年数は10年～15年と言われており、交換費用は約25万円～と高額です。
• 熱交換器の交換: 約15年が目安で、費用は約8万円～。
• ダクト清掃・交換: 約30年が目安で、費用は約25万円～。

このように、ロスガードは家のメンテナンス費用の中でも比較的高額な部分を占めます。ただ、家の空気を常にきれいに保ち、冷暖房効率を上げてくれる重要な設備ですので、適切なメンテナンスを計画的に行うことが大切ですね。

10年点検費用とハイドロテクトタイル

一条工務店で人気のオプション「ハイドロテクトタイル」は、その美しさとメンテナンス性の高さが魅力です。では、10年点検の際に費用はかかるのでしょうか。

結論から言うと、10年点検のタイミングでハイドロテクトタイル自体のメンテナンス費用が発生することは、ほとんどありません。なぜなら、ハイドロテクトタイルはTOTOの光触媒技術により、汚れがつきにくく、雨で洗い流されるセルフクリーニング機能を持っているからです。タイルそのものの耐久性は60年とも言われており、10年程度で劣化することは考えにくいでしょう。

10年点検では、専門スタッフがタイルのひび割れや浮きがないかを目視でチェックすることが主になります。万が一、施工不良などが原因で不具合が見つかった場合は、保証期間内であれば無償で対応してもらえる可能性が高いです。

ただし、注意が必要なのはタイルとタイルの間を埋めている「シーリング材」です。このシーリング材の寿命がおよそ30年とされており、30年目を目安に打ち替え工事が必要になります。その際の費用は、家の大きさにもよりますが約68万円程度が見込まれます。ハイドロテクトタイル自体はメンテナンスフリーに近いですが、シーリングのメンテナンスは将来的に必要になる、と覚えておくと良いでしょう。

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一条工務店のメンテナンス費用を左右する保証とアフター

詳細なメンテナンススケジュール

一条工務店で安心して長く暮らすためには、どのようなメンテナンスがいつ頃必要になるのか、全体像を把握しておくことがとても大切です。ここでは、主要な箇所のメンテナンススケジュールと費用の目安をまとめてみました。

メンテナンス箇所	メンテナンス時期（目安）	メンテナンス内容	費用（目安）
屋根（太陽光パネル）	15年～20年	パワコン、売電メーター等の交換	20万円～
外壁（ハイドロテクトタイル）	30年	シーリング材の打ち替え	約68万円
シロアリ対策	10年目、20年目	予防工事	無償
	30年目以降	予防工事	約10万円～
ロスガード90	10年～15年	本体・部品交換	25万円～
	毎年	フィルター交換（セルフ）	約1万円/年
全館床暖房	10年	不凍液の交換、エアコン点検	5万円～
給湯器・水まわり	10年～15年	点検・部品交換・本体交換	5万円～
ベランダ	10年～15年	FRP防水の再塗装	10万円～15万円

もちろん、これはあくまで一般的な目安です。家の仕様や立地環境、暮らし方によって劣化の進み具合は変わってきます。

大切なのは、10年目、15年目、20年目に行われる一条工務店の無料点検をきちんと受け、家の状態に合わせた適切なメンテナンスを専門家と相談しながら計画していくことですね。

10年点検でのシロアリメンテナンス

木造住宅にとって、シロアリ対策は家の寿命を左右する非常に重要なメンテナンスです。一条工務店では、このシロアリ対策を手厚くサポートしてくれます。

最も大きな特長は、10年目の定期点検の際に「シロアリ予防工事」を無償で実施してくれる点です。通常、この工事を専門業者に依頼すると10万円前後の費用がかかるため、これが無料なのは家計にとって大きな助けになります。

なぜ無償でできるのかと言うと、一条工務店では家を建てる段階から徹底したシロアリ対策を施しているからです。構造材一本一本に防腐・防蟻剤を加圧注入処理しているため、薬剤が木材の内部までしっかりと浸透しています。10年目の工事は、この効果をさらに持続させるためのメンテナンスという位置づけなのですね。

そして、この無償のシロアリ予防工事は、なんと20年目のタイミングでも実施されます。合計で2回、約20万円相当のメンテナンスが無料で受けられる計算になります。30年目以降は有償での対応となりますが、20年間、シロアリの心配から解放される安心感は、一条工務店ならではのメリットと言えるでしょう。

10年後の保証と保証期間一覧

家は建てて終わりではなく、建てた後も安心して暮らせる保証が不可欠です。一条工務店では、10年後も安心できる長期保証制度を設けています。

保証内容は、大きく「長期保証」と「短期保証」に分かれています。

保証の種類	対象箇所	保証期間	備考
長期保証	構造耐力上主要な部分	30年間	法律で義務付けられた10年を大幅に超える保証
	雨水の侵入を防止する部分	15年間	15年目の有償メンテナンス実施で最長30年に延長可能
短期保証	給湯器、水道配管など	5年間	メーカー保証より長い場合がある
	玄関ドア、クロスなど	2年間	仕上げや建具に関する保証
独自保証	全館床暖房	5年間
	太陽光発電システム	10年間

特に注目したいのが、家の骨格となる「構造耐力上主要な部分」が30年間も保証される点です。これは、一条工務店が自社の家の性能と耐久性に自信を持っている証拠とも考えられます。

ただし、注意点もあります。「雨水の侵入を防止する部分」、つまり屋根や外壁の防水に関する保証を15年から30年に延長するためには、15年目の点検時に一条工務店が必要と判断した「有償の補修工事」を受ける必要があります。この工事を行うかどうかは、将来的な費用とのバランスを考えて慎重に判断する必要がありそうですね。

アフターサービスは24時間対応か

住んでから発生する急なトラブルや困りごとに、すぐに対応してもらえるかはとても重要なポイントですよね。一条工務店のアフターサービス体制は、オーナーの安心感を支える充実した内容になっています。

まず、オーナー専用の受付窓口として「アフターサポートセンター」が設置されており、電話での相談が可能です。データベース化された自宅の情報をもとに、スムーズに話を進めることができます。

さらに便利なのが、スマートフォン用のオーナー様専用アプリ「i-サポ」です。このアプリを使えば、24時間いつでもメンテナンスの依頼ができます。例えば、不具合箇所を写真に撮って送るだけで状況を伝えられるので、電話で説明する手間が省けてとても手軽です。

「i-サポ」では他にも、

• ロスガードのフィルターなど消耗品のオンライン購入
• イラストや動画付きのメンテナンスマニュアルの閲覧
• 災害時のサポート情報の確認

といった機能が利用できます。24時間対応の電話窓口というわけではありませんが、アプリを通じていつでも気軽に連絡・相談ができる体制が整っているため、日々の暮らしの中で大きな安心感につながるでしょう。

一条工務店のメンテナンスは無料ですか？

「一条工務店はメンテナンスフリーに近いと聞いたけど、費用は本当に無料なの？」という疑問をお持ちの方も多いと思います。

これに対する答えは、「全てが無料というわけではないけれど、無償で受けられるメンテナンスや保証が他社に比べて手厚い」というのが実情です。

無料で受けられるサービスの例

• 定期点検: 10年目、15年目、20年目に実施される専門家による点検は無料です。
• シロアリ予防工事: 前述の通り、10年目と20年目の工事は無償で実施されます。
• 保証期間内の修理: 保証書に定められた期間内に、通常の使用で発生した不具合は無償で修理・交換してもらえます。

費用がかかるケースの例

• 保証期間外の修理・交換: エアコンや給湯器など、保証期間を過ぎた設備の故障は有償となります。
• 消耗品の購入: ロスガードのフィルターなど、定期的に交換が必要な消耗品は購入費用がかかります。
• 防水保証の延長工事: 15年目に防水保証を延長するために必要な補修工事は有償です。
• 経年劣化によるリフォーム: ライフスタイルの変化に伴う内装の変更や、自然な経年劣化に対するリフォームは自己負担となります。

要するに、一条工務店は高耐久な部材を使うことでメンテナンスの「回数」を減らし、手厚い保証で突発的な出費のリスクを「軽減」してくれる、という考え方が適切です。計画的なメンテナンス費用は必要ですが、その総額は一般的な住宅よりも抑えられる可能性が高いと言えそうですね。

総括：一条工務店のメンテナンス費用

ここまで一条工務店のメンテナンス費用について詳しく見てきました。最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。

• 30年間のメンテナンス費用総額は約270万円から330万円が目安
• 一般的なサイディング外壁の住宅に比べ、長期的なトータルコストは安い傾向にある
• 費用の多くは15年目以降の設備交換に集中する可能性がある
• 家の性能を維持するため、計画的な費用の積み立てが大切
• ハイドロテクトタイルは塗装不要だが30年目にシーリング交換が必要
• 全館換気システム「ロスガード」はメンテナンス費用の中で大きな割合を占める
• ロスガードのフィルターなど、セルフメンテナンスが必要な消耗品もある
• 10年目までは無償のシロアリ予防工事などがあり、大きな出費は少ない
• 構造躯体の30年保証など、手厚い長期保証制度が魅力
• 防水保証を30年に延長するには15年目の有償メンテナンスが条件となる
• 10年目、20年目のシロアリ予防工事は無償で受けられる
• 全てのメンテナンスが無料になるわけではない
• アフターサービスは専用アプリ「i-サポ」で24時間依頼が可能
• 定期点検をしっかり受け、家の状態を把握することが重要
• 初期費用だけでなく、長期的な視点でメンテナンス費用を考えることが賢明